限界耕作地、危機的状況にある土地および荒廃地の面積はインドネシア全土で2200万ヘクタールに上る。環境問題に関連して、保全プログラムは土地修復の観点からきわめて重要である。これを実現する1つの方法として、こうした土地に木質作物および土地利用作物を移植することが挙げられる。土地の荒廃および低い生産力により、移植される植物の種類が限定される場合に問題が発生する。
移植する植物の候補の1つにジャトロファが挙げられた。土壌に十分な水分を供給できない乾期(年間降水量500
mm以下)が長い地域でよく成長する。植樹後6ヶ月で実がなり、実の中に3つの種ができる。ジャトロファの種の色は灰色または黒で形は卵形をしており、多くの植物性油脂を含んでいる(約30%)。1ヘクタールあたり2500〜3300本植えた場合、年間2〜4.5トン/haのジャトロファ油を採取できる。ジャトロファの樹は20年以上にわたり成長する。ジャトロファを限界耕作地に植えて土地保全を行い、そこから植物製油脂を採取することにより、国家規模の代替エネルギー政策の発展に寄与することが可能になる。